バフェットの本はどれから読む?本人の大著から入らない3冊ルート

バフェットの本はどれから読む?本人の大著から入らない3冊ルート

バフェットの本を読んでみたいのに、どれから手を付ければいいか分からない。
検索すると『バフェットからの手紙』『スノーボール』『マンガーの投資術』と有名どころが並びますが、実はこの3冊、同じ人物を扱いながら、本としての種類がまったく違います。

種類を知らずに有名な順で買うと、期待と実物がずれて、本棚の積読が1冊増えるだけ。この記事では、バフェット関連書の性質を切り分けて、目的別の入口を整理します。

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マンガーの投資術 表紙

『マンガーの投資術』

チャーリー・マンガー。筆者も実際に読了した1冊(2021年9月購入・購入当時800円)。

あわせて紹介: バフェットからの手紙 第4版/文庫・スノーボール 合本版

バフェット本が積まれる理由|3冊は性質がまったく違う

「バフェットの本を読もう」と検索すると、かなり毛色の違う本が並びます。ここで最初のつまずきが起きます。同じ人物を扱っているのに、本としての種類が別物だからです。

投資哲学の抜粋集を求めていた人が伝記を買ってしまう。あるいは人物の物語を読みたかった人が、株主向け書簡の抜粋を開いて面食らう。中身の良し悪し以前に、期待と実物がずれる。

種類が違えば、読むのにかかる労力も違います。まずここを整理するのが先決です。

3冊の性格を分ける|本人の言葉・人生の物語・盟友の思考

本種類読むときの負荷
バフェットからの手紙本人の言葉。株主宛の書簡から、投資哲学や経営思想がよく表れている部分を抜き出して編集したもの1本ずつが独立しているので拾い読みしやすい。一方で抽象度は高い
スノーボール人生の物語。生い立ちから価値観、投資判断、後継者の問題まで追った伝記上中下の大部。物語として読める代わりに、総量が大きい
マンガーの投資術盟友の思考。バフェットの相棒として知られるチャーリー・マンガーの考え方をまとめたもの主題が絞られていて分量も控えめ。1冊で完結する

並べると分かるとおり、「バフェット本」という括りが雑なのです。哲学の抜粋、伝記、隣人の思考法。この3つを同じ棚で比べても選べません。

最初の1冊に向くのは、本人の大著ではない

3冊を「積まれにくさ」の観点で見直すと、順位が変わります。

  • スノーボール合本版だと上中下がひとかたまりで入っており、分量の実感が最初から重い。読書アプリの残りページ数も常に巨大に見えます。
  • バフェットからの手紙抜粋集は「いつでも拾い読みできる」形式が落とし穴。いつでも読めると思うと、腰を据える機会がなかなか来ません。
  • マンガーの投資術主題が絞られていて分量も控えめ。1冊で完結するので、最後までの距離が最初から見えています。

ここから言えることは、たぶんひとつです。その本が有名かどうかと、最初の1冊として読み切りやすいかは別問題。バフェット本人の代表的な2冊より、主題が絞られていて分量も控えめな1冊のほうが、最後まで行きやすい構造をしています。

同じことは他の名著でも起きています。厚さが着手のハードルを決めてしまう構造については、こちらで詳しく書きました。

関連記事: ウォール街のランダム・ウォーカーは難しい?500ページを崩す読む順番

目的別の入口|どれから読むかは何を得たいかで決まる

選び方を目的から逆算します。

  • 考え方の型を持ち帰りたいなら → マンガー主題が絞られているぶん、読み終えたあとに手元に残るものがはっきりしています。まず1冊読み切る体験を作りたい人にも向きます。
  • 本人の言葉に触れたいなら → 手紙抜粋・編集されているので、通読しなくても成立します。気になった項目から開ける形式は、忙しい人と相性が良い。
  • 人物そのものを知りたいなら → スノーボール投資の技術より、どういう人間がどういう環境でそうなったかを追う本です。ただし総量は覚悟が要ります。
  • 迷ったらいちばん薄いものから。読み切った1冊は、読まなかった3冊より確実に残ります。

ちなみに、この「まず薄い1冊から」の考え方は、経営の名著でも同じでした。ドラッカーの読む順番を蔵書4冊で組み直した記事があります。

関連記事: ドラッカーはどれから読む?挫折しない順番を蔵書4冊で解説

スノーボールという壁|大部の伝記との付き合い方

最後に、いちばん積まれやすい1冊について。

筆者が持っているのは文庫の合本版で、上中下がひとつのファイルに入っています。安く済むという利点はありますが、読書アプリ上で残りページ数が常に巨大に見えるという副作用があります。分冊なら「上巻を読み終えた」という区切りが作れるところを、合本だと区切りが消えます。

伝記を読む前提で言えば、こういう扱い方が現実的だと思っています。

  • 通読を前提にしない関心のある時期から読む。伝記は時系列なので、途中から入っても迷子になりにくい。
  • 耳で進める手がある物語性のある本は音声と相性が良い。移動時間を充てられると総量の壁が下がります。
  • 先に薄い1冊で助走する人物への関心が育っていない状態で大部の伝記に入ると、途中で目的を見失いやすい。

関連記事: オーディオブック比較|Audibleとaudiobook.jpの違いと選び方

まとめ|いきなり本人の大著から入らなくていい

  • 「バフェット本」は3種類ある本人の言葉の抜粋、人生の物語、盟友の思考法。求めているものが違えば選ぶ本も違う。
  • 有名さと読み切りやすさは別本人の代表作2冊より、いちばん脇に見えるマンガーの1冊のほうが最後までの距離が短い。
  • 合本版は区切りが消える安さと引き換えに、読み終えた実感が作りにくくなる場合がある。
  • 迷ったら薄いほうから読み切った1冊は、積んだ3冊より残る。

3冊に優劣はありません。この記事で言えるのは、入口を間違えると読み始めすらしないということだけです。え?筆者ですか?『スノーボール』はまだ読みきれていないので、この記事をきっかけに読み始めます。

本記事は書籍の紹介であり、投資助言ではありません。特定の投資手法や金融商品を推奨するものではなく、実際の投資判断はご自身の責任で行ってください。書籍の価格は購入当時のものであり、現在の価格とは異なります。

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マンガーの投資術 表紙

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