御手洗潔シリーズの読む順番は?全33作の刊行順と2026年の最新刊

御手洗潔シリーズの読む順番は?全33作の刊行順と2026年の最新刊

「御手洗潔シリーズって、……順番通りに読まなくてはダメでしょうか?」
御手洗潔シリーズの読む順番は刊行順、つまり『占星術殺人事件』からです。作品数は、Wikipediaのシリーズ作品表で数えると短編集・外伝込みで33作(2026年11月2日確認)。他作品のネタバレがあるのか気になるし、作品名で検索するだけでネタバレを踏みそうで調べるのも怖い。そんな人に向けて、33作の刊行順一覧と、電子でどこから出ているか、2026年の最新刊までを1ページにまとめました。

作者の島田荘司さん自身も、2014年の電子書店のインタビューで、登場人物の人間関係を把握するには発表順に読むのが最も安全だと話しています。筆者の手元にあるのは『占星術殺人事件 改訂完全版』のKindle版1冊(2022年5月購入)。作品数・刊行年・版の情報は2026年11月2日に講談社公式・Amazon・Wikipediaで確認済みです。この記事は、各作品の中身・トリック・結末には触れません。

PR:本記事はプロモーションを含みます。

占星術殺人事件 改訂完全版 表紙

『占星術殺人事件 改訂完全版』

島田荘司/講談社文庫(筆者はKindle版を所持)

Amazonで見る(Kindle版) 楽天Koboで見る 楽天ブックス(紙の文庫)

結論: 33作を刊行順に、1作目は占星術殺人事件

最初の1冊は『占星術殺人事件』。そこから刊行順に読めば、順番で損をすることはありません。短編集から入りたい場合は、作者が独立して読めると話している3冊(挨拶・ダンス・メロディ)も入口の候補になります。

この記事の答え

  • 作品数: Wikipediaのシリーズ作品表で33作(冊単位・短編集と外伝を含む)
  • 読む順番: 刊行順。1作目は『占星術殺人事件』(1981年)
  • 作者の言葉: 人間関係や小さな仕掛けを楽しむなら、発表順が最も安全(2014年のインタビュー)
  • 短編集『御手洗潔の挨拶』『御手洗潔のダンス』『御手洗潔のメロディ』は独立して読める(同インタビュー)
  • 最新刊: 『水上都市の冒険』(講談社・2026年7月)。完結の告知は確認できない

筆者の所持: 『占星術殺人事件 改訂完全版』Kindle版(2022年5月30日購入)/確認日: 2026年11月2日(講談社公式・Amazon・Wikipedia)

作者の発言は、電子書店Reader Storeの作家インタビュー(2014年10月31日時点の記事)によるもの。熱心な読者の間では改訂完全版の『占星術殺人事件』から読むべきとされている、という話に続けて、島田さんは「発表順に読んでいただくのが最も安全みたい」と答えています(Reader Store 作家インタビュー)。

なぜ順番が気になるのか。シリーズものには、後の作品が前の作品の出来事を前提に書かれていることがあります。どの作品のどの部分がそうなのかを書いた時点でネタバレになるため、この記事では理由に踏み込まず、「刊行順に読めば迷わない」という一点だけをお伝えします。

占星術殺人事件 改訂完全版 表紙

1作目の『占星術殺人事件 改訂完全版』は、講談社の紹介文で「名探偵・御手洗潔を生んだ衝撃のデビュー作」とされている長編。戦前に起きた事件の記録を、40年あまり後に御手洗潔が読み解く構成です。週刊文春臨時増刊『東西ミステリーベスト100』(2011年)の日本部門で第3位に入ったことも、同じ紹介文に記されています。

いま手に入る文庫・電子版は、2013年に講談社文庫から出た改訂完全版。筆者が持っているKindle版もこの版で、Amazonの表示では本の長さ467ページ、講談社の書誌では紙の文庫が544ページです。数え方が違うので、厚さの目安としては「文庫で500ページ台」と覚えておくとよいでしょう。

御手洗潔シリーズ全33作の刊行順一覧

Wikipedia「御手洗潔シリーズ」のシリーズ作品表(番号=初刊行の順)に、2026年11月2日にAmazonで確認したKindle版の有無を重ねた一覧です。タイトルは現行の版の表記に合わせ、改題された作品は旧題を添えました。印は2種類。「改訂完全版」が4作、「作中の時代」(作中の時代が刊行順より大きくさかのぼる作品)が3作です。

順タイトル初刊種別現行の版Kindle印
1占星術殺人事件1981長編講談社文庫あり改訂完全版
2斜め屋敷の犯罪1982長編講談社文庫あり改訂完全版
3御手洗潔の挨拶1987短編集講談社文庫あり
4異邦の騎士1988長編講談社文庫あり改訂完全版/作中の時代
5御手洗潔のダンス1990短編集講談社文庫あり
6暗闇坂の人喰いの木1990長編講談社文庫あり改訂完全版
7水晶のピラミッド1991長編講談社文庫あり
8眩暈1992長編講談社文庫あり
9アトポス1993長編講談社文庫あり
10龍臥亭事件(上下)1996長編(外伝的・石岡和己が主役)光文社文庫あり(上下)
11御手洗潔のメロディ1998短編集講談社文庫あり
12Pの密室1999中編集講談社文庫あり
13最後のディナー1999中短編集文春文庫あり
14ハリウッド・サーティフィケイト2001長編(外伝・松崎レオナが主役)角川文庫見つからず
15ロシア幽霊軍艦事件2001長編新潮文庫nexあり
16魔神の遊戯2002長編文春文庫あり
17セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴2002中編集新潮文庫nexあり
18上高地の切り裂きジャック2003中編集文春文庫あり
19ネジ式ザゼツキー2003長編講談社文庫あり
20龍臥亭幻想(上下)2004長編光文社文庫あり(上下)
21摩天楼の怪人2005長編創元推理文庫見つからず
22溺れる人魚2006中短編集文春文庫あり
23UFO大通り2006中編集講談社文庫あり
24最後の一球2006長編文春文庫あり
25リベルタスの寓話2007中編集講談社文庫あり
26御手洗潔と進々堂珈琲(旧題: 進々堂世界一周 追憶のカシュガル)2011短編集新潮文庫nexあり作中の時代
27星籠の海(上下)2013長編講談社文庫あり(上下)
28屋上(旧題: 屋上の道化たち)2016長編講談社文庫あり
29御手洗潔の追憶2016短編・随筆集新潮文庫nexあり
30鳥居の密室 世界にただひとりのサンタクロース2018長編新潮文庫あり
31ローズマリーのあまき香り(文庫は上下)2023長編講談社文庫(2026年7月)あり(上下)
32伊根の龍神2025長編原書房(単行本)あり
33水上都市の冒険2026短編集講談社(単行本)あり作中の時代

出典: 順番・初刊年はWikipedia「御手洗潔シリーズ」のシリーズ作品表(二次情報・2026年11月2日確認)。33『水上都市の冒険』の出版社は、Wikipediaでは新潮社と記載されていますが、講談社の製品ページで講談社刊と確認しました。種別(長編・短編集・中編集)はWikipediaの収録作品欄などからの整理で、版元が公式に分類したものではありません。Kindleの「見つからず」は、2026年11月2日にAmazonの紙の文庫ページから確認した範囲で見つからなかったという意味です。

表で押さえておきたいのは、次の3点です。

  • 改訂完全版は4作1・2・4・6の4作は、電子版・文庫の現行版が改訂完全版。いま買うなら自然にこの版になります。
  • 上下巻は4作10・20・27・31は上下2冊に分かれています。31『ローズマリーのあまき香り』は単行本では1冊、2026年7月の文庫化で上下に分かれました。
  • 外伝的な2作も表に入っている10『龍臥亭事件』はシリーズの語り手である石岡和己が、14『ハリウッド・サーティフィケイト』は松崎レオナが主役(Wikipediaの備考による)。数え方によっては外す人もいます。
占星術殺人事件 改訂完全版 表紙 改訂完全版 斜め屋敷の犯罪 表紙 改訂完全版 異邦の騎士 表紙 水上都市の冒険 表紙

全部で何作?数え方で数字が変わる理由

「御手洗潔シリーズは何作?」の答えは、何を1作と数えるかで変わります。この記事の33作は、本の単位(短編集1冊を1作、上下巻も1作)で数えた数字です。

数え方数出典・注意
本の単位(短編集・外伝込み)33作Wikipediaのシリーズ作品表
長編だけ20作(外伝的な2作を除くと18作)上の表の種別で数えた目安。長編・中編の線引きは資料で異なる
短編集・中編集13作同上
御手洗潔が登場する作品(短編単位)50作以上講談社の著者紹介の表現
Kindleで買える冊数31作・35冊2026年11月2日のAmazon確認範囲。上下巻4作を2冊と数えた場合

版元の講談社は、著者紹介で「50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズ」と書いています(講談社『ローズマリーのあまき香り(上)』製品ページ)。短編集の中の1編ずつを数えれば、本の数より多くなるのは自然なこと。ネットで「17作」「32作」など違う数字を見かけるのも、長編だけを数えたり、外伝を外したりと母集合が違うためです。

表に入れなかった本もあります。既刊の短編集から5編を選んだ『名探偵傑作短篇集 御手洗潔篇』(講談社文庫・2017年)は再録の選集なので順番表の外。シリーズの登場人物を主役にした『犬坊里美の冒険』も、Wikipediaのシリーズ作品表には入っていないため数えていません。同じ作者には吉敷竹史シリーズという別のシリーズもあり、こちらは御手洗潔シリーズとは別に数えます。

なお、作品が「何番目」かも数え方次第です。たとえば『異邦の騎士』は、短編集込みの刊行順なら4番目、長編だけなら3作目。この記事で番号を書くときは、短編集込みの刊行順(表の「順」)を使っています。

刊行順と作中の時代がずれる3作

「年表順に読みたい」という人もいるかもしれません。ただ、作中の年表を細かく書くと、作品の中身に触れてしまいます。そこでここでは、作中の時代が刊行順より大きくさかのぼる3作だけを、中身に触れない範囲で挙げます。表の「作中の時代」の印と同じ3作です。

作品(刊行順)作中の時代読む位置
4 異邦の騎士(1988年)シリーズの中で最初期の事件。作者が最初に書いた作品でもある刊行順どおり4番目に
26 御手洗潔と進々堂珈琲(2011年)名探偵となる前、京大生時代の御手洗が語る4編刊行順どおりでよい
33 水上都市の冒険(2026年)少年時代の御手洗が横浜で謎を解く5編刊行順どおり最後に

出典: 異邦の騎士の執筆順は前出のReader Storeインタビュー(作者本人の発言)、作中の時代はWikipedia「異邦の騎士」。進々堂珈琲は新潮社の紹介文、水上都市の冒険は講談社の紹介文による(いずれも2026年11月2日確認)。

『異邦の騎士』は、作中の時代が早く、執筆もいちばん最初。それなら最初に読むべき?と考えたくなるところですが、作者が「最も安全みたい」と話していたのは発表順でした。刊行順に読めば4番目、短編集『御手洗潔の挨拶』の次に来ます。作中の時代と刊行順のどちらを取るかで迷ったら、作者の言葉に合わせておくのが無難です。

2026年の『水上都市の冒険』も同じ考え方。作中ではいちばん古い時代の御手洗が出てきますが、シリーズを知ってから読む刊行順の最後で問題ありません。

電子で揃えるなら: 31作がKindleに、出版社は7社

御手洗潔シリーズを電子で揃えるときに戸惑うのが、出版社のばらつきです。33作の現行版は講談社・文藝春秋・新潮社・光文社・原書房・KADOKAWA・東京創元社の7社に分かれていて、同じストアでも「御手洗潔」で検索しないと全体が見えません。

現行の版作品数表の順番
講談社文庫17作1〜9・11・12・19・23・25・27・28・31
講談社(単行本)1作33
文春文庫5作13・16・18・22・24
新潮文庫nex・新潮文庫5作15・17・26・29・30
光文社文庫(上下巻)2作10・20
原書房(単行本)1作32
角川文庫・創元推理文庫(Kindle版は見つからず)2作14・21

2026年11月2日にAmazonで確認した範囲では、33作のうち31作にKindle版がありました。見つからなかったのは14『ハリウッド・サーティフィケイト』と21『摩天楼の怪人』の2作。どちらもAmazonの紙の文庫ページに電子版の表示がなかったという意味で、他の電子書店での配信までは確認していません。シリーズ全体の合本(全巻セット)も、今回の確認範囲では見当たりませんでした。

どの版を買えばいいか迷ったら、改訂完全版がある4作(1・2・4・6)は改訂完全版を。それ以外は表の「現行の版」が、いまストアで見つかる版です。筆者の『占星術殺人事件』もKindleの改訂完全版で、購入当時の価格は900円でした(価格は時期により変わります)。シリーズのほかの作品は持っていないため、版ごとの読み比べはしていません。

楽天Koboでは、1作目『占星術殺人事件 改訂完全版』の配信を確認しました(2026年11月2日)。2作目以降の楽天Koboでの配信状況は未確認です。KindleとKoboのどちらで揃えるか決めかねているなら、端末とストアの違いを比べた記事が参考になります。

関連記事: 電子書籍リーダーおすすめ比較|KindleとKoboどっちを選ぶ?

33作となると冊数がかさむので、まとめて買うならセールやクーポンの時期を狙うのも一つの手。セール・クーポンが多いストアの比較は、こちらにまとめています。

関連記事: 電子書籍のセール・クーポンが多いアプリ徹底比較|お得に買う3選

2026年の最新刊と、シリーズは完結したか

シリーズは完結していません。2026年7月にも新刊が出ており、版元はこれを「御手洗潔シリーズ最新作」と告知しています。完結の告知は、2026年11月2日時点で見当たらず。

  • 最新刊: 『水上都市の冒険』(講談社・2026年7月23日発売、電子版は7月22日)少年時代の御手洗が横浜の水路で謎を解く5編。『メフィスト』連載作に書き下ろし1編を加えた1冊です(講談社公式)。
  • 文庫化: 『ローズマリーのあまき香り』(講談社文庫・上下・2026年7月15日)2023年に講談社から単行本で出た長編が、紙・電子同日で文庫になりました。
  • 単行本のみ: 『伊根の龍神』(原書房・2025年3月)2026年11月2日時点で文庫化の情報は見当たらず、Kindleでは単行本の電子版が出ています。

刊行順に読み進めてきた人にとって、33『水上都市の冒険』は、2026年11月時点で発表順の最後尾にあたる1冊です。表の印と同じく、ここでも中身には触れずにおきます。

まとめ: 迷ったらこの3行

  • 33作は本の単位の数え方Wikipediaのシリーズ作品表で、短編集と外伝を含めて33作。講談社は「50作以上に登場」と短編単位で表現している。
  • 順番は刊行順、1作目は占星術殺人事件作者も発表順が最も安全と話している。短編集の挨拶・ダンス・メロディは独立して読める。
  • 電子は31作がKindleに、出版社は7社改訂完全版がある4作はそちらを。2026年7月にも新刊が出ていて、シリーズは続いている。

ネタバレが怖くて作品名の検索をためらっていたなら、この表を上から順にたどれば十分です。1作目は『占星術殺人事件 改訂完全版』から。同じく順番で迷いやすい名探偵シリーズとして、角川文庫の番号と発表順がずれる金田一耕助の記事も書いています。

関連記事: 金田一耕助シリーズの読む順番は?角川文庫ファイル22冊と発表順

『占星術殺人事件』は、1987年の『十角館の殺人』から始まる新本格ミステリーの記事でも「横の入口」として紹介しています。ほかの名作ミステリーを探しているなら、入門ガイドもどうぞ。

関連記事: ミステリー小説の名作おすすめ|実蔵書10冊で組む入門ガイド

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