国宝の小説は上下巻2冊、文庫・単行本・愛蔵版の違いと電子版

国宝の小説は上下巻2冊、文庫・単行本・愛蔵版の違いと電子版

「原作が上下巻でボリュームあるので」
吉田修一『国宝』の原作について、Yahoo!知恵袋で見かけた一言です。小説『国宝』は何冊で、どの版を買えばいいのか。結論は、上 青春篇・下 花道篇の上下巻2冊で完結し、版は単行本・朝日文庫・愛蔵版の3つ。電子版は朝日文庫版だけです。

版と冊数は、2026年11月3日に朝日新聞出版の商品ページ6件(3つの版の上下)で確認しました。筆者の手元にあるのは、Kindleの朝日文庫版の上下2冊(2025年2月9日に同じ日に購入)。単行本と愛蔵版は持っていません。この記事は版と冊数の話だけで、物語の展開や結末、映画との違いには触れません。

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国宝 上 青春篇 朝日文庫 表紙国宝 下 花道篇 朝日文庫 表紙

『国宝 上 青春篇』『国宝 下 花道篇』

吉田修一/朝日文庫(筆者はKindle版の上下2冊を所持)

上巻: Amazonで見る(Kindle版) 楽天Koboで見る

下巻: Amazonで見る(Kindle版) 楽天Koboで見る

結論: 国宝の小説は上下巻2冊で完結、版は3つ

小説『国宝』は「上 青春篇」「下 花道篇」の2冊で完結。3巻目や続編はありません。版は単行本(2018年)・朝日文庫(2021年)・愛蔵版(2025年)の3つで、どの版も同じ上下2冊の構成です。

結論ボックス

  • 冊数上 青春篇・下 花道篇の2冊で完結。朝日新聞出版の書籍・文庫の一覧に3巻目はありません。
  • 版は3つ単行本(2018年9月7日)・朝日文庫(2021年9月7日)・愛蔵版(2025年9月5日)。いずれも上下同日の発売。
  • 電子版朝日文庫版の上下2冊だけ。単行本・愛蔵版の電子版は見当たりません。
  • 在庫単行本は版元の表示で「品切れ・再販未定」。文庫と愛蔵版に品切れ表示はなし。
  • 確認日と出典2026年11月3日・朝日新聞出版の商品ページ(3版×上下=6件)。
  • 筆者の所持版Kindleの朝日文庫版 上下2冊(2025年2月9日購入)。

原作は『朝日新聞』に2017年1月1日から2018年5月29日まで連載され、加筆修正を経て単行本になりました(Wikipedia「国宝 (小説)」)。吉田修一の作家生活20周年記念作品で、芸術選奨文部科学大臣賞と中央公論文芸賞を受賞しています。2025年には李相日監督で映画化されました。

単行本・文庫・愛蔵版の違いを1表で

副題はどの版も共通で「上 青春篇/下 花道篇」。違いが出るのは判型・頁数・装丁・在庫・電子版の有無です。価格は時期で変わるため、ここでは比べません。

版発売日(上下同日)判型・頁(上/下)カバー・装丁在庫(版元表示)電子版
単行本2018年9月7日四六判上製/360頁・360頁写真家・森山大道氏の写真カバー品切れ・再販未定なし
朝日文庫(筆者所持=Kindle版上下)2021年9月7日A6判並製/408頁・432頁Kindle書影は映画化の帯つき品切れ表示なしあり(Kindle・楽天Kobo)
愛蔵版2025年9月5日四六判上製/360頁・360頁題字などの箔押し(上 金・下 銀)、森山大道氏の写真カバー。版元表記は「限定特装版」品切れ表示なしなし

出典: 朝日新聞出版の商品ページ(2026年11月3日確認)。愛蔵版の箔押しとカバーは朝日新聞出版のプレスリリース(PR TIMES・2025年7月18日)による。

表を読むときのポイントは3つです。

  1. 副題は単行本のときから同じ版元の単行本ページも「上 青春篇」「下 花道篇」の表記。文庫で初めて付いた副題ではないので、どの版を選んでも同じ2冊に分かれます。
  2. 文庫の頁が多いのは判型の違い四六判(単行本)からひと回り小さいA6判(文庫)になったぶん、頁数が360頁から408頁・432頁に増えています。文庫化で本文を改稿したという版元の記載は見当たりませんでした。
  3. 愛蔵版は単行本と同じ判型・頁数四六判上製・各360頁という公式表記は単行本と同じ。そこに箔押しの特別仕様が加わった「限定特装版」です。カバーは通常版の単行本から引き続き森山大道氏の写真が使われています。

単行本と文庫の差としては、文庫の下巻巻末に瀧晴巳氏の解説があると、個人の読書記録(note)で紹介されています。版元の商品ページには記載がないため、あくまで参考情報です。

今買えるのはどれ?紙と電子の現在の状況

2026年11月3日時点で、版元に品切れ表示がない紙の版は朝日文庫と愛蔵版。単行本は朝日新聞出版の表示が「品切れ・再販未定」です。

電子版はさらに絞られます。版元ページで「電子書籍の購入」欄があるのは朝日文庫版だけ。AmazonのKindle版も朝日文庫版で、楽天Koboで見つかった小説の電子版も朝日文庫版の上下2点だけでした。つまり電子で買う=朝日文庫版の上下2冊を買うことになります。

こんな人向いている版理由
持ち歩いて読みたい・電子で読みたい朝日文庫(紙またはKindle・楽天Kobo)A6判で持ち歩きやすく、電子版があるのはこの版だけ
本棚に置く装丁で選びたい愛蔵版四六判上製・箔押しの特別仕様。限定特装版なので在庫は時期で変わりうる
単行本がほしい(新品は版元で品切れ)同じ四六判・360頁の形なら愛蔵版が近い

愛蔵版は楽天ブックスにも上下巻セットの商品ページがあります(愛蔵版 国宝 上下巻セット(楽天ブックス))。向かないケースも書いておくと、愛蔵版は持ち歩きには大きく、電子版もありません。通勤中に少しずつ読むつもりなら、文庫か電子のほうが扱いやすいはずです。

電子で上下2冊をまとめて買うなら、セールやクーポンの時期を選ぶのが堅実です。割引の有無や時期はストアごとに変わるので、ここでは断定しません。ストアごとの傾向の比較は、次の別記事で。

関連記事: 電子書籍のセール・クーポンが多いアプリ徹底比較|お得に買う3選

上巻はどこまで?青春篇・花道篇の区切りと分量

全20章を10章ずつ分けた構成です。国立劇場の「国立劇場の読書会 vol.3」が示した課題範囲(文庫の頁)によると、次のとおりでした。

  • 上巻『青春篇』第一章〜第十章(文庫の本文9〜407頁)
  • 下巻『花道篇』第十一章〜第二十章(文庫の本文9〜412頁)

上巻の入口は、版元の紹介文にあるとおり1964年元旦の長崎。料亭「花丸」から物語が始まり、主人公・立花喜久雄の舞台は長崎から大阪、そして東京へと移っていきます。ここから先の展開は、実際に読んで確かめてください。

分量はどうでしょう。文庫で上408頁・下432頁、合わせて840頁。知恵袋にも「上下巻を合わせれば800ページ超えの大作」という声がありました。一度に2冊そろえず、上巻を読んでから下巻を買う、という分け方もできます。

国宝 上 青春篇 朝日文庫 表紙上巻から始めるなら、国宝 上 青春篇(朝日文庫・Kindle版)の1冊から。Kindleなら購入前に冒頭の試し読みもできます。累計200万部超のうち文庫が180万部余りと報じられており(朝日新聞・2025年10月31日)、部数がいちばん多いのも文庫版です。

手元のKindle版(朝日文庫)の実データ

筆者の所持版を、書誌の確認に使えるデータとしてまとめておきます。なお、前の節の表にある紙の判型や装丁は、版元の公式表記に基づいています。

項目上 青春篇下 花道篇
版朝日文庫(Kindle版)朝日文庫(Kindle版)
購入日2025年2月9日2025年2月9日(上巻と同じ日)
Kindle版の発売日2021年9月7日2021年9月7日
Kindleの本の長さ(推定)356ページ375ページ
紙の文庫の頁数(公式)408頁432頁

Kindle版の発売日は紙の文庫と同じ2021年9月7日。Kindleの「本の長さ」は端末向けの推定値なので、紙の頁数とは一致しません。現在のKindleの書影は、映画化の帯が付いた文庫カバー。

電子で読む場合、端末をKindleにするか楽天Koboにするかで買う場所も決まります。迷っているなら、端末の比較を先に見ておくと選びやすいでしょう。

関連記事: 電子書籍リーダーおすすめ比較|KindleとKoboどっちを選ぶ?

漫画版・Audibleとの見分け方

「国宝 何巻」で調べると、小説と漫画の巻数が混ざって出てきます。小説・漫画・Audibleに分けて数えると、次のとおり。

形態版元・作り手巻数(2026年11月3日時点)
小説吉田修一・朝日新聞出版上下2巻で完結
漫画原作 吉田修一・作画 三国史明、小学館ビッグコミックス連載中・既刊6巻(6巻は2026年10月30日発売)
Audible小説の朗読版小説と同じ上下

漫画版は『ビッグコミックスピリッツ』で連載が続いているコミカライズで、小説の巻数とは別の数え方です。「何巻まで出ているか」を調べているなら、どちらの話かを先に確かめるのが近道。なお、漫画版は筆者は持っていないため、中身の比較はしません。

耳で聴くならAudible版。『国宝 上 青春篇』は、八代目尾上菊五郎さん(当時は尾上菊之助)が朗読を担当しています。オーディオブックのサービスの違いは別記事にまとめました。

関連記事: オーディオブック比較|Audibleとaudiobook.jpの違いと選び方

まとめ: 迷ったらこの3行

  • 小説は上下2冊で完結上 青春篇(第一章〜第十章)・下 花道篇(第十一章〜第二十章)。続編はなし。
  • 電子で読むなら朝日文庫版の上下Kindle・楽天Koboとも電子版は朝日文庫版だけ。
  • 装丁で選ぶなら愛蔵版単行本は版元で品切れ・再販未定(2026年11月3日確認)。

迷ったら、朝日文庫版の上巻を1冊。上巻から順に読む2冊なので、下巻は上巻を読み終えてからでも間に合います。

『国宝』朝日文庫版(上下2冊)をチェック

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