TAKE NOTES!はどんな本?文庫版メモをとれば財産になるとの違い

「具体的なツェッテルカステンの方法については冒頭の4,5ページに書かれた図ぐらいにとどまり」。
『TAKE NOTES!』(日経BP)の単行本電子版に、2021年10月の刊行直後に付いたレビューの言葉です。同じ本を「繰り返し言葉を変えて説明しているパートが多い」と評する読者もいれば、Web記事から入って「調べれば調べるほどによくわからなくなる」と原典に戻ってきた読者もいる。そこへ2024年12月、文庫版『メモをとれば財産になる』が別の書名で出た。書店で見かけた人は「同じ本なのか」「付録が増えたのか」「Kindleで読むならどっちか」で止まります。この記事は、その3つを書誌で整理したものです。
先に答えを置くと、『TAKE NOTES!』はニクラス・ルーマンのメモ法「ツェッテルカステン」を原理の側から説く通読型の本で、具体的な手順は「日本版特別付録 メモのとり方」と Chapter 02 に集中しています。そしてその付録は、文庫の紹介文にある「日本版特別付録、メモのとり方つき!」を待つまでもなく、2021年の単行本に最初から入っていたもの。筆者は文庫版が出た7か月後の2025年7月に単行本のKindle版を買っており、その書誌と章構成、原著第2版との関係、読者レビューが指す章の位置を突き合わせて書きました。
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目次
- 結論|ルーマンのメモ法を原理から説く通読型の理論書。手順は日本版特別付録と Chapter 02 に集中し、付録は文庫版だけのものではない
- 単行本 TAKE NOTES! と文庫版 メモをとれば財産になる の違い|書名・判型・頁数・文献リスト・付録・電子版・オーディオブックを表で
- 原著 How to Take Smart Notes 第2版(2022)との差|日本語版は初版が底本、第2版の付録は著者サイトの英語PDFで補う
- Chapter 01〜14 の構成と読む順|手順が載る章・道具の章・原理の反復として読む章
- Web記事の英語呼称と日本語版の対応|Fleeting・Literature・Permanent notes は走り書き・文献・永久保存版のメモ
- 独学大全・問題解決大全との役割の違いと次の1冊|引く事典と通読の理論書は読み方が逆
結論|ルーマンのメモ法を原理から説く通読型の理論書。手順は日本版特別付録と Chapter 02 に集中し、付録は文庫版だけのものではない
『TAKE NOTES!』は、ニクラス・ルーマンが使ったメモ法「ツェッテルカステン」を、なぜ書くことと学ぶことに効くのかという原理の側から、14章かけて説明する本です。メモの手順書ではなく、執筆と学習をめぐる理論書。手順そのものは、冒頭の「日本版特別付録 メモのとり方」と Chapter 02 に集中していて、この付録は単行本(2021年)と文庫版(2024年)の両方にあります。
原題は How to Take Smart Notes: One Simple Technique to Boost Writing, Learning and Thinking – for Students, Academics and Nonfiction Book Writers(2017年・著者の自費出版)。著者のズンク・アーレンスは教育・社会科学分野の研究者で、紀伊國屋書店の著者紹介では「デュースブルク・エッセン大学暫定教授」とあります。訳者は二木夢子。版元紹介文によれば、ルーマンはこのメモ法で58冊の本と数百本の論文を書いたとされ、版元は「★一日3枚のメモで十分!★」「★メモはとればとるほど財産になる★」というコピーを付けています(コピーは版元の売り文句であって、本書がその効果を保証する本というわけではありません)。
「自分に関係のある本か」を判断する材料として、読者の言葉を2つ並べます。原題の副題にある通り、想定読者は学生・研究者・ノンフィクションの書き手で、ある書評サイトは「アウトプットとは執筆のことで、書籍や論文を執筆したい方向けのメモ活用法なのです」「サブタイトルから、メモの取り方と早合点しましたが」と書いています。一方で文庫版を書店で手に取った読者は「何気なく立ち読みすると、自分が最も気になっていたデジタルとアナログの組み合わせ、仕事術についてのヒントがいっぱい書いてあった」と残している。論文を書く人の本でもあり、仕事のメモ環境を組み直したい会社員の本でもある、という幅です。
- 向いている人ObsidianやNotionでメモ環境を組んだあと、「ツェッテルカステンとは本来どういう手法か」を原典で確かめたい人。Obsidian解説記事の側でも本書は「定番書」で「最初にきちんと理解したい人に向いています」と位置づけられていて、原理はこの本で、実装はObsidian本で、という分業がWeb上の共通認識になっています。
- 向いていない人メモの書き方・リンクの張り方といった運用手順だけを知りたい人。手順は付録と Chapter 02 で足り、残りの12章は原理の説明なので、手順目当てだと「同じ話の繰り返し」に感じやすい構造です(第4節で章番号に分けます)。
評価の傾向は、Amazon Kindle版が星4.0・202件(2024年9月時点の表示)、ブクログのKindle版が3.81(感想23件・星5が10件・星4が21件・星3が13件・星2が3件・星1が0件)、読書メーターの文庫版は感想35件で評価80%。極端に割れてはおらず、批判の中身が「冗長」「手順が少ない」にほぼ集中している本です。
単行本 TAKE NOTES! と文庫版 メモをとれば財産になる の違い|書名・判型・頁数・文献リスト・付録・電子版・オーディオブックを表で
2冊は同じ本の単行本と文庫版で、楽天ブックスの文庫版ページには「※この書籍は、2021年10月に発売した『TAKE NOTES! メモであなただけのアウトプットが自然にできるようになる』の文庫化です。」と明記されています。CiNiiの書誌も「『TAKE NOTES!』(日経BP 2021年刊)の改題」。違いは中身ではなく、書名・判型・頁数・電子版と音声版の有無に出ます。
| 項目 | 単行本 TAKE NOTES! | 文庫版 メモをとれば財産になる |
|---|---|---|
| 書名 | TAKE NOTES!――メモで、あなただけのアウトプットが自然にできるようになる | メモをとれば財産になる |
| 版元・レーベル | 日経BP | 日経ビジネス人文庫(日経BP 日本経済新聞出版) |
| 刊行 | 2021年10月15日(Kindle版は10月14日配信) | 2024年12月4日 |
| 判型・頁数 | 四六判・279頁(ブクログのKindle版表記は233ページ) | 文庫・288頁(287頁と表記する書店もある) |
| 文献リスト | 書誌上の記載を確認できず | p276-287(CiNii書誌) |
| 日本版特別付録 メモのとり方 | あり(「はじめに」と Chapter 01 の間) | あり(紹介文「日本版特別付録、メモのとり方つき!」・pp.24-30) |
| 電子版 | Kindle版あり | 2026年9月時点で確認できない |
| オーディオブック | audiobook.jpで配信(単行本の題・6時間26分・2022年1月配信) | 文庫の題での配信は確認できない |
| 筆者の所持 | Kindle版(2025年7月購入) | 未所持 |
表の行ごとに補足します。
- 書名が変わった理由版元・訳者による説明は見つかりませんでした。単行本の版元コピー「メモはとればとるほど財産になる」は Chapter 02 の章題でもあり、それを書名に昇格させた形、というのが筆者の推測です。
- 本文の加筆版元は「文庫化」「改題」と表記しているだけで、加筆の記述はありません。2025年の読者記事にも「文庫版も同内容で刊行中」とある。文庫版の付録が単行本の付録と完全に同一かどうかは、書誌上は確認できません。
- 付録は両方にある単行本の読者が刊行直後の2021年10月に「日本版特別付録として「メモのとり方」の概要を掲載してくれているのはありがたい」と書いており、文庫が出る前の2024年10月の章読み記事にも「実は「はじめに」とChapter01の間にある日本版特別付録のメモのとり方にもある」とあります。つまり付録目当てに文庫版を選ぶ必要はありません。冒頭のレビューが言う「冒頭の4,5ページに書かれた図」も、位置からしてこの付録を指していると考えるのが自然です(推測)。
- 電子で読むなら文庫版のKindle版は、2026年9月時点でAmazon・楽天・紀伊國屋の商品情報に見当たりません。電子で読む入口は、今のところ単行本のKindle版。筆者が2025年7月に買ったのもこちらで、購入当時は1,530円でした(価格は時期により変わります)。Kindle Unlimitedなどの読み放題に入るかどうかは時期で変わるので、加入中の人はストアで対象表示を確かめてから。
関連記事: 電子書籍の読み放題サブスク比較|Kindle Unlimited・楽天マガジン・シーモアの違い
音声で聴くなら、audiobook.jpに単行本の題で6時間26分の版があります(ナレーター 加山真司・2022年1月配信)。Audibleの日本語版は確認できませんでした。通勤で聴く前提で選ぶなら、両サービスの違いを整理した記事を。
関連記事: オーディオブック比較|Audibleとaudiobook.jpの違いと選び方
「どんな本か」と「版の違い」を1本にまとめる型は、『人を動かす』の完全版と旧版で先に書いています。版で迷う本の見方はそちらと同じです。
関連記事: 人を動かすはどんな本?完全版と旧版の違いも整理
原著 How to Take Smart Notes 第2版(2022)との差|日本語版は初版が底本、第2版の付録は著者サイトの英語PDFで補う
もう1つ、版の話で知っておきたいのが原著の改訂です。原著は2017年の初版のあと、2022年3月9日に「Revised and Expanded Edition」として第2版(ペーパーバック188頁)が出ています。日本語版の刊行は2021年10月なので、底本は時期から見て初版。日本語版の書誌に版の表示はありません。
第2版の序文には「The audiobook and most of the translations are already based on this revised edition of 2022」(オーディオブックと翻訳の多くは既にこの2022年改訂版に基づく)という一文がありますが、2021年刊の日本語版はこれに当たりません。第2版で変わった点は、序文によれば次の3つです(要旨)。
- 初版の誤りの修正化学のメタファーの誤り、「宇宙で使える鉛筆」の逸話が都市伝説だったこと、誤植、もう1点の小さな事実誤り。
- 小さな付録の追加ルーマンのツェッテルカステンがどう見えたかと、デジタルツールを使うときに肝要な点(第2版の付録「A glimpse into Luhmann's Zettelkasten and a few words on software」)。
- 比較表の追加著者が講演で使っている、この方法と従来の書き方・メモの取り方の主な違いをまとめた表。ツール同士の比較表ではありません(著者はツールの変化が速いためツール非依存にとどめる、と序文に書いています)。
この追加分は日本語版にはありませんが、著者サイト(soenkeahrens.de)に「The appendix of the 2nd edition (PDF)」として第2版の付録が英語で公開されています。日本語版を読んだあと、ルーマンの実物のメモ箱がどう見えたかとソフトウェアの注意点だけ補いたい人は、ここから読めます。改訂の規模については、Redditの読者が「付録の追加以外は大きく変わっていない」(要旨)と報告している程度。日本語版を持っている人が第2版を買い直す必要は薄い、という読み方になります。著者自身はその後、サイトで自分のワークフローをObsidianで組み直したと書いていて、2020年代の著者はデジタル運用に移っています。
Chapter 01〜14 の構成と読む順|手順が載る章・道具の章・原理の反復として読む章
日本語版の目次は「はじめに」「日本版特別付録 メモのとり方」のあと、Chapter 01 から 14 まで続き、「おわりに」で閉じます。原著の14章を1対1で訳した構成ですが、原著にある部立てが日本語版の目次には無く、章題も原題の直訳ではない。表の右列に原著での位置を添えると、本の骨格が見えます。
| Chapter | 日本語版の章題(目次どおり) | 原著での位置 |
|---|---|---|
| 付録 | 日本版特別付録 メモのとり方 | 日本語版のみ(5種類のメモの図解) |
| 01 | 「メモのとり方」を知れば、大作が自然に書ける | Part 1 Everything You Need to Know(Ch.1 Everything You Need to Know) |
| 02 | メモはとればとるほど、財産になる | Ch.2 Everything You Need to Do(着想から執筆までの手順) |
| 03 | 必要なのはシンプルに「ペン」と「紙」 | Ch.3 Everything You Need to Have(道具) |
| 04 | 「メモ」はあなたオリジナルの「思考」を生む魔法のツール | Ch.4 A Few Things to Keep in Mind |
| 05 | メモをとれば、書くことではなく思考に集中できる | The Four Underlying Principles(4原則)Ch.5 |
| 06 | メモをとるときは、つながりを意識する | 4原則 Ch.6 |
| 07 | メモをとれば、オリジナルのテーマと資料が自然に揃う | 4原則 Ch.7 |
| 08 | メモがあれば、大作も書ける | 4原則 Ch.8 |
| 09 | メモをとることは「考え」「覚える」教養にもなる | The Six Steps to Successful Writing(6ステップ)Ch.9 |
| 10 | 読書メモは、自分の言葉で書こう | 6ステップ Ch.10 Read for Understanding |
| 11 | メモをとることは最高に学ぶことでもある | 6ステップ Ch.11 Take Smart Notes |
| 12 | メモ同士をつなげれば、次から次へアイデアが発展していく | 6ステップ Ch.12 Develop Ideas |
| 13 | メモをとればアウトプットができる | 6ステップ Ch.13 Share Your Insight |
| 14 | 何かがひらめくたびにペンをとろう | 6ステップ Ch.14 Make It a Habit |
原著は「知っておくこと(Ch.1〜4)」「4つの原則(Ch.5〜8)」「6つのステップ(Ch.9〜14)」の3部立て。日本語版では全章が「メモをとれば〜」型の章題に置き換えられ、この部立てが目次から見えません。「同じ話の繰り返し」と感じやすいのは、原理を4つ、ステップを6つに分けて論じる後半の構造が、章題からは判別できないことも一因ではないか、と筆者は推測しています。
レビューの言葉を章番号に対応させると、読む順の地図になります。
- 手順が載る場所=付録と Chapter 02付録は5種類のメモ(走り書きのメモ・永久保存版のメモ・文献のメモ・索引のメモ・プロジェクトのメモ)の図解。Chapter 02 は、章読みの記事が「Chapter01で少し出てきた、ツェッテルカステンを中心に据えた、着想から執筆までのワークフローを詳述している」と書く章です。同じ記事は Chapter 02 を「「はじめに」が指摘した話をもう一回書いている」とも評していて、反復は2章目から始まります。
- 道具の章=Chapter 03紙とペン・文献管理・メモ箱・エディターを扱う章。章ごとのまとめを書いた倉下忠憲氏は、Chapter 01 が15項目あるのに対し 02〜05 は4・2・2・2項目で各章の分量がかなり小さいこと、Chapter 03 は本がデジタルツールを推奨していてツール中立の建前とずれること、を指摘しています(要旨)。
- 読書メモとメモの発展=Chapter 10〜12章題どおり、読んだ本のメモと、メモ同士をつなげて発展させる段階を扱う章。手順の続きが欲しい人が付録と Chapter 02 の次に開くのはここです。
- 原理の反復として読む章=Chapter 05〜08 と 09〜14「後半になるにつれてファインマンやヘミングウェイなどの自己啓発的なクリシェを交えた我田引水的な説明が多くなり、冗長に感じる部分も増えていく」というレビューの「後半」はここ。原著の4原則と6ステップに当たる章で、手順ではなく「なぜそうするか」を角度を変えて論じる部分です。ここで止まった人は、手順を先に押さえてから戻る読み方でも構成上は成り立ちます。
翻訳についても触れておくと、「やや同じことを繰り返していて冗長であり、日本語訳に苦しんだのかなと思われる表現もあった」「図解や具体例が少なくやや分かりにくい」というレビューがあり、文庫版の読者にも「内容は同語反復、重複が多くくどい。そのうえ、訳が頭に入らない。」と書く人がいます。一方で、冒頭に引いた「繰り返し言葉を変えて説明している」と書いた読者自身は、「ツェッテルカステンについて理解を補完するという意味で十分に役に立ちました」と、原理の確認用としては評価している。手順書として開くか、原理の確認用として開くかで、同じ14章の見え方が変わる本です。
Web記事の英語呼称と日本語版の対応|Fleeting・Literature・Permanent notes は走り書き・文献・永久保存版のメモ
Obsidianの解説記事から来た人が戸惑うのが用語です。Web上の記事は Fleeting notes・Literature notes・Permanent notes という英語呼称で書かれることが多いのに、日本語版の本文には英語表記がない。付録を文庫版のページで照合した読者は「5種類のメモがあるよ、と言っている。ここで気づく。日本語だ。どこにも英語はない。」「いくつか英単語をKindle版で検索してみたけれど、引っかからない」と書いています。対応は次の通り。
| Web記事の英語呼称 | 日本語版の呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| Fleeting notes | 走り書きのメモ | 「3種類のメモ」の1つ |
| Literature notes | 文献のメモ(文献メモ) | 「3種類のメモ」の1つ。Chapter 10 の読書メモに対応 |
| Permanent notes | 永久保存版のメモ | 「3種類のメモ」の1つ |
| (索引) | 索引のメモ | 付録の図解で加わる |
| (プロジェクト) | プロジェクトのメモ | 付録の図解で加わる |
本文では3種類、付録の図解では5種類、と数が違うのもここで押さえておくと混乱が減ります。各メモの書き方や運用ルールは本書の本文(付録と Chapter 02)に譲り、この記事では名前の対応までにとどめます。補足を1つ。「走り書きのメモ」「永久保存版のメモ」という区分はルーマン本人の方法ではなくアーレンスの提唱だ、という指摘が2025年以降の日本語記事に出ていて、Web記事同士で用語がずれる背景の1つになっています。
独学大全・問題解決大全との役割の違いと次の1冊|引く事典と通読の理論書は読み方が逆
筆者はこの本のほかに、読書猿の『独学大全』(2020年10月購入・788頁・55技法)と『問題解決大全』(2021年9月購入・412頁・37技法)をKindleで持っています。3冊を並べると、読み方が逆です。「大全」の2冊は技法のカタログで、通読せず必要な技法を引く本。『TAKE NOTES!』はツェッテルカステンという1つの方法の原理を14章で反復する本で、通読して初めて骨格が分かる。「全ページ読む必要はない」と言われる大全と、「同じ話の繰り返し」と言われる本書は、同じ知的生産の棚にあっても開き方が違います。ツェッテルカステンが『独学大全』のどの技法に当たるかを問う記事もあり、大全の技法群の中に位置づける読み方もできます。
関連記事: 独学大全は挫折しない「引く本」|分厚さに折れない使い方
大全2冊のどちらから入るかは、37技法と55技法の使い分けとして別記事にまとめています。
関連記事: 問題解決大全と独学大全はどっち?37技法と55技法の使い分け
もう1点、読者レビューが繰り返し比較先に挙げるのが梅棹忠夫『知的生産の技術』の情報カードで、「内容としては梅棹忠夫『知的生産の技術』や川喜田二郎『発想法』などで紹介されているものと大差ありません」というレビューがあります。京大式カードを知っている人には、既知の方法を執筆の側から組み直した本として読める、ということです。学び直しの本を広く見渡したい人は、実蔵書で組んだ独学の名著ガイドへ。
関連記事: 独学の名著おすすめ|実蔵書で組む学びの秋の入門ガイド
まとめます。『TAKE NOTES!』はルーマンのメモ法を原理から説く通読型の理論書で、手順は「日本版特別付録 メモのとり方」と Chapter 02 に集中。その付録は単行本にも文庫版『メモをとれば財産になる』にもあり、2冊の違いは書名・判型・頁数(279頁と288頁)・文献リストの記載・電子版と音声版の有無に出ます。文庫版のKindle版は2026年9月時点で確認できず、電子で読む入口は単行本のKindle版。原著第2版(2022年)の追加分は日本語版に無く、著者サイトの英語PDFで補えます。Chapter 05 以降で止まった人は、付録と Chapter 02 で手順を押さえてから戻る読み方でも、本の構成上は成り立ちます。
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